繊維とは?アパレル繊維の種類・分類

by LIN
Published: Last Updated on 0 comment

繊維(textile fibers)とは?

繊維とは、布を織る材料ー糸を作るために、自然または人工から生まれた一番基本的な素材のこと。紡績などの加工を経て、アパレルの生産材料になるものが紡織繊維(ぼうしょくせんい)と呼ばれます。

繊維の分類

繊維は主に自然から採収され、または人工的な方法で作られる、この二つの分類に分けられます。

天然の植物、動物から得られる繊維のことを天然繊維(natural fibers)といいます。

人工的に作られて、化学の方法で得られる繊維のことを人造繊維(manufactured fibers / man-made fibers)または化学繊維(chemical fibers)といいます。

天然繊維(natural fibers)

herd of sheep on green grassy hill during cloudy day

植物繊維(cellulosic fibers / vegetable fibers)

植物のセルロースが主成分の繊維のこと。よく知られている繊維は綿と麻です。

綿

原料は綿花(=実)、主に中国、アメリカ、インドなど高温少雨の地域で生産されています。(乾燥している気候が綿が育ちやすい)。衣服の成分を表示するとき、綿・コットン・COTTONが指定用語になっています。

原料は茎にある「靭皮繊維」、亜麻(リネン)と苧麻(ラミー)二種類あります。亜麻(リネン)は主にフランス、ベルギーで生産され、年一回収穫。苧麻(ラミー)は主に東南アジア、ブラジルで生産され、年3~6回収穫。衣服の成分を表示するとき、麻・亜麻・リネン・苧麻・ラミーが指定用語になっています。

動物繊維(protein fibers / animal fibers)

動物のたんぱく質(プロテイン)が主成分の繊維のこと。よく知られている繊維は毛と絹です。

毛(獣毛)

羊毛(ウール)が一番普遍的に使われていて、主にオーストラリア、ニュージーランドや中国などで生産されています。羊毛のほかにもモヘア、アルパカ、ラクダ、カシミア、アンゴラなどがあります。衣服の成分を表示するとき、毛・羊毛・ウール・WOOL・モヘア・アルパカ・らくだ・キャメル・カシミア・アンゴラなどが指定用語になっています。

原料は蚕がつくる繭から採取されて、約1~1.5kmの繊維が採られます(天然繊維唯一の連続長繊維)。家蚕絹(かさんけん)と野蚕絹(やさんけん)があり、インド、日本、ブラジル、中国で生産されています。衣服の成分を表示するとき、絹・シルク・SILKが指定用語になっています。

人造繊維(manufactured fibers / man-made fibers)

person holding orange and white toothbrush

再生繊維(regenerated fibers)

原料は木材パルプと綿リンター。よく知られている繊維はレーヨン(RAYON)、ポリノジック、キュプラ、リヨセル(LYOCELL)、テンセル(TENCEL)があります。

半合成繊維(semi-synthetic fibers)

天然の性質と化学的な性質両方持っている繊維が半合成繊維です。原料は木材パルプと綿リンター。よく知られている繊維はアセテート(ACETATE)とトリアセテート(TRIACETATE)があります。

合成繊維(synthetic fibers)

原料は石油など。よく知られている繊維はナイロン(NYLON)、ポリエステル(POLYESTER)、アクリル(ACRYLIC)、ポリウレタン(POLYURETHANE)などがあります。


補充

a close up view of a silver flower

無機繊維(inorganic fibers)

無機繊維とは無機物質の繊維のこと。衣服にはあんまり使用されていないが、産業資材としては活躍しています。主にガラス繊維、金属繊維、炭素繊維などがあります。